【空白の1ヵ月(前編)】風邪と危機感とアメリカンドッグ
石に彫る程でもないんでブログに書きつけます。
やー、もう1ヶ月なんですね。最後の更新から。まいったなーって感じです。
書くことはそれなりにあるのです。…つまりただのサボり!
……ま!今日から書けばオールオッケー!前を向きましょう、前を!
○ここ1ヶ月の話(前半)。
時系列に沿ってざっくりと。
●風邪をひいた
イキって納屋で寝てたら秒で風邪を引きました。丸々1日寝込む始末。先生や奥さんに看病していただき、申し訳なさと感謝の気持ちでいっぱいでした。
次はちゃんと防寒設備を整えた上で挑みたいと思います。
●道東出張
先生の道東出張に同伴させていただきました。
私が主にやらせていただいたのは、伐採した木を馬が引きやすいように整理する作業("あらす"っていうみたいです)。進行の妨げになるような枝をどかしたり、丸太を移動させつつワイヤーでまとめたり。
それまでも何度か経験させていただくことはあったのですが、これがなかなか難しいのです。
例えば丸太のまとめ方。ワイヤーがちゃんと締まらないと馬で引っ張ってる途中でバラけます。あとそもそも丸太が重い。移動させること自体大変です。移動には鳶(とび)という道具を使うのですが、これも扱いが慣れない。
そんなこんなでいつもグダグダです。
ただ、この時はいつもとちょっと状況が違いました。先生の手伝いという形で一緒に作業をさせていただく方が他に二人いたのです。
その方々は高い意識を持っていらっしゃって、仕事を率先してどんどんこなしていきます。別に林業に従事している方々ではありません。
つまり、"あらす"って作業の、練度っていうか、経験的な部分は私と大差ないはずで。でもこなしてる仕事量には明らかに差がありました。
仕事が出来るってやつです。「この人達すごいな」と思いましたし、同時に「うっわ、おれカスかよ」とも思いました。
そういう経験が私にはすごいプラスでした。
先生と二人での作業だと、自分の仕事ぶりがクソでも、「先生は経験者だから」みたいな、「自分は今の段階じゃこんなもんだろ」的な気持ちが漠然とありました。
「改善すべき」という意識はあっても、「追々ね」みたいな、どっかヌルいやつでした。
一方で、このときは危機感が段違いでした。率先して仕事をやりにいく姿勢や、状況を打開するために出来る限りの工夫をする様子。自分なりには意識してきたつもりでも、全然未熟であったことを痛感しました。
身の程を知り、焦りを感じ、一方で仕事をする上で在るべき姿を学ぶことが出来ました。
貴重な経験をさせていただけたことを、先生はもちろん、一緒に作業をさせていただいたお二人にも、大変感謝しております。
あとは宿の夕食でアメリカンドッグが出てきたのがマジ笑いました(3食付き3900円の本気)。
みんなで野付半島に朝日を見に行ったりもしました。鹿がめっちゃいて面白かったです。鳥もいた。国後島もしっかり見れました。
↑あさひ~⤴️⤴️
↑鹿。それはもう闊歩してました。
↑朝焼けと海ってめちゃ良くないですか??
↑なんか回ってた。乾燥させてるんだとか。
そんな感じです。残りはまた後日。
初めて植え付けをやりました!
先日"植え付け"をやらせていただきました!すげえ林業っぽい!
●植え付けって何??
苗を植えていく作業です。今回はカラマツを植えました。具体的な工程は以下の通り。
0.位置確認
1. 穴を掘る
2. 苗をつっこむ
3. 土をかけて踏み固める
4. 完成!
植える前に草を刈るという工程もあったのですが、今回私はやっていないので割愛。
Instagram post by Kakeru Shimazaki • Nov 16, 2018 at 9:48am UTC
↑これ。
0.位置確認
苗を植えるといってもデタラメにやるわけではなく、"何メートル毎に"というのが決まっています。鍬(くわ: 土耕す的なあれ)を定規代わりに使い、植えるラインの支柱を見つつ、位置を確認します。これ、結構正確に測ります。10センチのズレでも100本分重なれば1メートルになりますからね。
1.穴を掘る
鍬を使って穴を掘っていきます。苗の根っこが埋まらないといけないので、それなりに深め。雑草の根とかが邪魔でなかなか進まない。結構高めの確率でミミズに会えます。
2.苗をつっこむ
苗をつっこみます。次の工程と合わせ、根が外に出ないよう注意払う必要があります。周りの雑草に根がからまったりして、これもなかなかスマートにいきません。
3.土をかけ、踏み固める
土をかけ、根に絡ませつつ(苗をふったりする)、踏み固めます。めちゃ重要な工程。根が露出していると苗が死にます 。かといって埋まりすぎも良くない。抜けちゃうのももちろんダメなので強度も重要。「島崎くんがやったとこ全部枯れてた…」ってことにならないよう、必死に踏みます。
4.完成!
根が出てないかチェックし、完成…と言いたいとこなんですが、ふっつーに出てたり。やり直しまくりです。ミミズよ、何度もすまんね。
●感想
お昼がピクニック感あって楽しかった。
や、あのですね、全然うまく出来ませんでした。ラインはズレるわ、穴の深さは足りんわ、枝埋まっちゃったと思ったら太めの根っこだったり(このパターンはホントくそ)でやり直しまくり。鍬を切り株の根っこ(硬いやつ)にぶち当てて歪ませたりとかもありました。
慣れている方は日に400~500本植えるのですが、私は多くて日に100本が限界でした。どの工程も燃費の悪さが目立った(体力がクソっていうのもあるけど)。
ただ全体的にとっても楽しかったです。"体を動かす気持ちの良さ"とか、今まで「はあ?」って感じだったのですが、それがちょっと分かった。っていうか景色が良かったです。自然に囲まれて仕事とかなんだか心に良さげじゃないですか??
Instagram post by Kakeru Shimazaki • Nov 16, 2018 at 9:49am UTC
↑この景色である。
Instagram post by Kakeru Shimazaki • Nov 16, 2018 at 9:49am UTC
↑腰に苗を装備。それっぽかったが重くて外した。
Instagram post by Kakeru Shimazaki • Nov 16, 2018 at 9:48am UTC
↑たくさん植えました!
<燃費向上ポイント>
・鍬は重力に任せる
・雑草の根っこは回数を分けてどかす(一気にやると固い)
・穴は深めに(浅いと根が出たりで二度手間率高い)
・踏むのは爪先でギュッギュッと(最初ドスンドスン踏んでてムダに疲れた)
・すばやい位置確認はマジ課題
秘密基地っぽい寝床づくり
今日は納屋の屋根裏に寝床を作りました!
●経緯
なんかM氏が「ここ(納屋のロフト的なとこ)で寝ていいよ」って言うから寝ることにした。
実は私、この納屋で既に一晩過ごしたことがあります(10月半ば)。つまり下見カンペキ状態ってことです。捗ってしまいますね!
納屋のロフトに寝床を作成。予想に反して快適そのもの。#寝床 #小屋 #納屋 #快適 #厚真町
↑コレ。
●初期状態+寝袋の所感
<良かった点>
・風が防げる
・朝露とかも平気
・思ったよりあったかい
・プライベート感がある
<ヤバかった点>
・床が固い
・床が汚い(埃とか。寝返りうつ気失せる。次の日の鼻くそがちょっとした革命だった。)
・結局寒い(野ざらしよりマシってだけ。)
・なんかよくわからん溝があり邪魔
・枕ほしい(その辺の板で代用した。)
・結構位置が高く梯子で登る関係上、物持っていくのが大変。
なんというか、「全然寝つけねえ。でも変な夢見た記憶あるから一応寝たことは寝たんだろうな。」という感じでした。
まあ、エベレストでのビヴァークとかに比べれば遥かにぬるゲーだと思いますが、継続して利用するとなるとパフォーマンスへの影響は確実です。特に床問題の解決は必須でしょう。
●作業開始
1. 掃除
まずは箒で掃き掃除。それはもう掃きまくります。くしゃみが出るので途中からマスク着用。
2. 板を敷く
何かですね、謎の溝があるんですよ。三角のやつ(圧倒的ボキャブラリー不足)。なんとか埋めたい。そう思ってると向かいの部屋に手頃な板を発見。無事埋まりました。
3. 発泡スチロールを敷く
発泡スチロールってすげえあったかいんですよ。これに関しては元々手頃なものがあると判明していたので、それを利用。
M氏「あるから使っていーよ👍👍👍」
4. 毛布と枕をセッティング
敷く気満々で自分家から持ってきたものをセッティング。前回の経験を活かし、マイ枕も準備済み。
5. 足場増設
梯子から移りやすくするため、手頃な板で足場を増設。というか手頃なものありすぎ。
6. 物を引き上げるエレベーター的な
手頃なかごを利用し、それっぽいものを作成。
7. 完成!
あとは寝袋持っていって寝るだけです!完璧!何か電気も通ってるので、そのうちコードを引っ張ってくる予定。
寝袋(M氏の相棒)を拝借。「補強テープとれたら、綿散乱するから気をつけて!」と仰せ。あとは適当に着込んどけば余裕でしょ。
●寝てみた感想
あのですね、全然余裕でした。ぶっちゃけ多少凍える覚悟はしてたのですが、ふっつーに快適。家で布団に寝てるのと遜色なし。まあmont-bellの寝袋が強力っていうのはあるとは思うのですが、それにしても良かったです。今日はmont-bellじゃない寝袋で寝てみようかな。
追記:mont-bellがすげえんだわ。
筆者: M氏の元で林業を勉強中。野宿経験は割とあるほう。
【初投稿】人生の希望と子馬
はじめまして島崎です!現在厚真町にて林業を勉強中!本日はいろいろあったので、日誌形式で記録を残そうと思います!
11/11(日)
5:30 余裕ある優雅な朝
車内で食べるお菓子をチョイス。チーズビスケットとチョコビスケットの2択で悩んだ末チョコを選択。コーヒーを飲んだのち、馬運車(2tトラック)で西埜さん宅を出発(起床より20分)。
道中で朝焼けを楽しむ。車内でM氏と「ブログとか書いたら良いんじゃない??」的なこと話す。私もそう思ったので書くことにした。
Instagram post by Kakeru Shimazaki • Nov 14, 2018 at 6:27am UTC
↑非常に優雅。写真に写っているのがM氏。
6:30
合流
Mさん(M氏とは別。早くもイニシャルシステムの弊害が………)と合流。新篠津を目指す。
7:30 衝撃の事実
新篠津にて目的地が新十津川と判明する。これには車内苦笑い。M氏「方向はそんなズレてない」と非常にポジティブ。
8:30 新十津川到着
雨が不快、否恵み*1。Oさんを加え、Sさん宅へ。Sさんは骨董品を多数所持しており、今回馬具等譲ってくださるとのこと。
レモネードや柿等をいただきつつ、少々くつろぐ。めちゃめちゃおいしい。
Instagram post by Kakeru Shimazaki • Nov 14, 2018 at 6:11am UTC
馬具等のトラックへの積み込み作業開始。途中太鼓を見せていただきテンションが上がる。米や大豆(馬用)がマジ重い。私など腕はガクつくし汗びっしょり。一方M氏はひょいひょい運んでいく。さすがの体力である。
きれいに積まさった。テトリスプレイヤーもうなるだろう。
作業後、再度少々談笑。私は主にSさんの奥さんとお話させていただいた。介護福祉士をやっていたスゴい方。面白エピソード多数。自分の仕事を楽しく語れるのってカッコいいと思う。おれもそうなりたい。
Sさんは喫茶店も営んでいたらしい。写真を見せていただいたが、とってもおしゃれ。レモネードがおいしいわけである。
帰りにやたらと飴をくれた。
11:30 お昼
鴨肉のそばのやつをいただく。ネギがめちゃうま。Mさん「ボリュームがあるなあ」と言いつつ大盛りを完食(90歳手前)。こういった方がいらっしゃると人生にも多少希望を見いだせるような気がしてくる。
13:00 衝撃の事実②
馬の事故の話題にて、Mさんが過去、指を踏まれて失った話をしてくださる。直後、2か月前の出来事だということが判明。車内に衝撃が走る。
道中おいしいアップルパイを購入。
14:00 猫
米やあずきを降ろす。私再び腕ガクガク。黒猫がかわいい。
16:00 恵庭
アップルパイを食べつつ次の現場に到着。林道整備の仕事をするとのことで見せていただく。山を歩くのはふっつーに疲れる。M氏ばっさばっさ木を切っていく。木が倒れる音は心地よい。ドーンばさばさってやつ。録音したので後で音MADでもつくろうと思う。日暮れと同時に作業終了。午前中のトラブルにも関わらず仕事は完遂。M氏のスケジュール管理力に思わずP*2。
Instagram post by Kakeru Shimazaki • Nov 14, 2018 at 6:30am UTC
↑すごい斜面。
Instagram post by Kakeru Shimazaki • Nov 14, 2018 at 6:28am UTC
↑5時前には既に暗い。
17:20 M氏の特技
道中M氏より「今何ついてる??(ムカつくとかイラつく的な)」という質問。「ガクついてます(腕的に)」と適当に返したのち、「M氏は何ついてます??」と私も質問。M氏ややしばらく考えたのち、「今後同じ質問返すの禁止」宣言。出身地とか聞き返す例など用いて反論するも意思は強固。今日一で笑った。
17:30 蟹
M氏の実家にて蟹をいただく。西埜さんを差し置いてビールまでいただいてしまった。図々しすぎるが、蟹にビール(しかもサッポロクラシックのなんか限定のやつ)は美味すぎた。
Instagram post by Kakeru Shimazaki • Nov 14, 2018 at 6:27am UTC
↑カニ~~⤴⤴
18:30 帰宅
美味しいパンをいただいたのち子供たちに馬にされる。おれはおもちという名前のばん馬らしい。どうやらメスだったようで仔馬が生まれてた。
22:00 今
くっそねみい。M氏に聞いた木の切り方とか書くべきことがもっとあるんだが(つーかこれが一番大事)、もームリ。そのうち追記します。
●今日の反省
・Mさんの名前をややしばらく(つーかほぼずっと)間違えていた。
・気合入れないと写真マジ取り逃がす。インスタグラマーとかあれマジどーなってんだよ。
・オーケーサインの必要性
・ビスケット
注)
*1 雨は恵み: 私は雨がめちゃめちゃ嫌いである。しかし、ある日M氏が雨について「恵みだと思う」と言っていたのを聞き感銘を受け、以後そのように思うよう努力している。何か精神衛生上良さそう。
*2 P: プロい様を示す暗号。第三者がいる前で「プロいっすねえ」などと露骨に言うのは何かアレである。そういったときにさりげなく「P」と伝えるのである。
M氏: 筆者のインターン受け入れ先。林業会社を経て、現在厚真町を拠点に馬搬事業を行っている。人の気持ちについて質問するのが得意。